ドタバタ開発日記 #05 / Block Island・はじまりの島の施設編 / 実際の試作アート
建物を大きくするだけじゃダメ!?
AIと考えた「施設らしさ」の話。
市場も交易所も、ただ立派な建物にすればいいわけじゃない。小さな島で「何の施設か」が伝わる絵を目指した、試行錯誤の記録。
先にひとつ:この記事の4施設はゲーム採用前のアート試作です。試作イラストを、現在プレイできる画面として紹介するものではありません。
建物が増えた! ……で、これ何の建物?
「よし、はじまりの島に施設を増やして、にぎやかな村にしよう!」住居、井戸、工房、市場……建てたいものはいっぱい。ところが絵を並べてみると、ふと手が止まる。「……これ、市場だっけ? 交易所だっけ?」。建物は立派になったのに、何の建物か分からない。「名前を見れば分かる」じゃ、ちょっと悔しい。
どれも立派な建物なのに、何の施設かは名前を読まないと分からない。 それではもったいない。市場なら市場、鍛冶屋なら鍛冶屋らしい「ひと目で分かる特徴」が欲しくなった。

大きな施設=建物を4倍にする、でいいの?
大きな施設を描くなら、屋根をドーンと広げれば迫力が出る。……でも、ちょっと待って。「それ、ただの巨大な家になってない?」。欲しいのは大きい建物じゃなく、その場所で何をしているか伝わる絵。市場なら売り場、鍛冶屋なら炉。建物の周りまで考え始めると、話はどんどん細かくなっていく。
「大きな建物が欲しいんじゃなくて、見ただけで何の施設か分かってほしい!」。そう考えてAIと一緒に、市場・交易所・鍛冶屋・医療施設の4つの案を作ってみた。
市場は「建物」じゃなくて「にぎわい」を見せたい
市場の主役は、2つの布屋根と商品台。真ん中に通路を通して、人が買い物に来る場所だと分かるようにした。

家を大きくするより、商品が並んでいるほうが「市場!」って伝わる。こういう違いが大事なんだと思う。
市場も交易所も「物を売買」。さて、どう違いを出す?
難しかったのが市場と交易所。どちらも物が集まる場所だから、普通に描くと似たような荷物置き場になりそう。「市場にも荷物、交易所にも荷物……これ、看板を外したら分からんぞ?」。同じ『物を扱う施設』でも、見た目は違っていてほしい。さて、どう描き分けよう。
「市場も交易所も、荷物が置いてあるだけじゃ区別できない!」。そこで交易所には、高い木組みの荷役設備と貨物置き場を追加。これなら露店の市場とは役割が違って見える……はず。

鍛冶屋なら、やっぱり炉が主役!
鍛冶屋は、屋根より先に火のある炉が目に入る構成。石の煙突、金床、作業台、水槽まで並べた。

一目で「ここ、鉄を打ってそう」と分かれば成功。これも小さい画面で確認したいポイントだ。
医療施設のはずが、宿泊施設に見えない?
医療施設には、療養棟を中庭の周りに配置した案を作成。広がりは出たけれど、宿泊施設と間違えられないかという心配も残った。

市場には露店、交易所には荷役設備、鍛冶屋には炉。「よし、これなら見分けがつく!」。……ところが医療施設で手が止まる。療養棟や中庭を足しても「これ、ホテルに見えない?」という問題が残った。絵を増やせば解決、とはいかなかった。
ちなみに、この4つはまだ「建設予定」です
今回の画像は、施設の大きさや個性を考えるための試作。実際のはじまりの島に組み込んで、並べたときに小さすぎないか、重ならないか、ゲームの中で見分けられるかを確かめる作業は別に残っている。
4つの施設を試作してみたら、市場には露店、交易所には荷役設備、鍛冶屋には炉と、それぞれの「仕事」が見えるようになってきた。「よし、これならいけそう! ……ん? 医療施設だけホテルっぽい?」。全部が一発で決まるわけじゃない。今度は実際の島に小さく並べたとき、ちゃんと区別できるかが気になっている。
採用前の試作と、プレイ時点の実画面は別もの。現在掲載しているBlock Islandの紹介ページで、実際のゲーム画面を確認できます。
Block Islandの紹介を見る →資料:2026年10月10日の「はじまりの島施設アート試作01」比較画像・制作メモ、同時期の既存グラフィック一覧。本文は開発意図を読み物として再編集したもので、試作案が最終採用済みとは示していません。